でんでんむしの悲しみ



詩: 新美 南吉氏 作 (愛知県半田市)
でんでんむしは、ある日突然 自分の背中の殻に
悲しみがいっぱいつまっている事に気付いた。
友達を訪ね、もう生きていけないのではないかと
自分の背負っている不幸を話します。
友達のでんでんむしは、
「それはあなただけではない、私の背中の
殻にも、悲しみはいっぱい詰まっている」
と答えます。
小さなでんでんむしは、別の友達、また
別の友達にも同じことを話してみました。
友達から帰ってくる答えは同じでした。
そして、でんでん虫はやっと、悲しみは
誰でも持っているものだ、と言う事に
気付きます。
自分だけではないのだ。
私は私の悲しみをこらえていかなけれ
ばならない
そして、悲しむのをやめた。